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ACT.157 バイオレンスミッション フェーズ4 続き妄想 4(日向ひなた様SS)  



ACT.157 バイオレンスミッション フェーズ4 続き妄想 4

シャワーを浴びてなんとか頭を冷やし、カインの仮面をかぶってバスルームを後にすると俺がバスを使う前と寸分変わらない場所に雪花が座り込んでいた。

(… この雰囲気は、最上さん…か?)

俯いてカインが雪花に買った服を見ているようだが、「大好きな兄に買ってもらった服」を見ているような感じがしない。

きっと彼女の事だから、俺に服を買わせた事で悩んでいるのだろう。

     いくら使ったのか、とか……。
     服代を返さなきゃ、とか……。

そんな風に考えているに違いない。

けれど、俺としては好きな子に服を贈る機会に恵まれた事に感謝したいくらいだ。こんな機会でもなければ、きっと最上さんはなかなか受け取ってはくれないだろう。
現に、雪花に服を買い与えようとした時も一瞬、断ろうとしていたからな…。

「…どうした、セツ……?」

自分の思考の中に入り込んでしまっていて、俺に気づいていない最上さんにカインとして声をかける。
俺の呼びかけに顔を上げた最上さんは、雪花の顔になっていてちゃんとスイッチが切り替わっている所は流石だな…と思う。

「…あっ…、早かったのね、兄さん」
「     どうかしたのか、セツ?どこか具合でも…?」

雪花の表情には間違いないのに、僅かに見える憂いの色。きっと懸念しているのは、服代の事だろうけれど…具合が悪いという可能性も捨てきれなくて、視線を合わせるためにしゃがみ込んで、手のひらを額に当てて熱を測る。

「なんでもないわ?……兄さんが買ってくれた服を見ていたのっ!」

俺に心配をかけまいと笑顔を浮かべ、俺が選んだ服を見せてくれる。

「… お前は可愛いから、何を着ても似合う」

最上さん自身は自分の事を「地味で色気のない女」だと思い込んでいるようだが、実際にそう思っているのは今や彼女自身だけだろう。
今の彼女は、朝露を帯び咲き綻び始めた蕾のようで…清楚でありながら艶やかで…今、この時、俺がどれだけの理性を総動員しているかなんて絶対に気づいてないんだろうな。

俺のそんな複雑な心境も隠し、カインとして微笑みを浮かべる。彼女が雪花として振る舞っているのに、俺が敦賀蓮に戻るわけにはいかない。

カインは雪花を宝物のように大事にして可愛がっているけれど、「それ」は本当は俺の…俺自身の想い。俺は、君が…愛しくて仕方ないんだ。

「…ねぇ、兄さん?」

無防備な最上さんをうっかり欲望に負けて襲ったりしないように、少しだけ距離を取るためにソファーへと移動して煙草に火を付ける。
久しく口にする事がなかったけれど、意外と本心を隠したい時にも役に立つものだと思う。

「ん?なんだ、セツ?」
「     このパンツもそうだったけど……、どうしてどの服もサイズがピッタリなの?」

小首を傾げながら聞いてくる姿は、雪花というよりも最上さん自身で…そんな何気ない仕種すら可愛くて仕方ない。

      俺、溺れてるな……。

彼女の全てが可愛くて愛しくて…すっかり溺れきっている自分に苦笑しつつも、表面上はカインの仮面を決して崩さない。どんなに君が愛しくても舞台の上では、真剣勝負…だろう?

「     お前を見ていればわかる。セツだって、俺の事…わかるだろう?それこそ…骨レベルで」

カイン・ヒール=敦賀蓮だと見破った最上さんは、俺を骨レベルで判別できるほど見ていてくれたわけで…嬉々として語られたその理由は、あまり嬉しいものではなかったけれど。でも、俺だって同じくらい…いや、きっとそれ以上に君を見ているんだよ?

「……俺を視姦してただろう?セツは」

案の定、「視姦」という単語に一瞬だけ絶句して頬を赤らめかけ…慌てて雪花の仮面をかぶりなおした最上さんに口端だけで笑んでみせる。

「……兄さんも私を見ててくれたの?」
「     ああ、いつも見ているさ。お前だけを……な」

そう…カイン・ヒールとしてではなく、敦賀蓮……いや、本当の俺自身で。君だけをずっと見ている、よ?

「くすっ…。本当に?」

服を置いてソファーに座る俺の横にピッタリと寄り添うように座り、ジッとこちらを見上げてくる大きな瞳に悪戯な色が浮かんでいる。

(      今度はどんな爆弾を落としてくるつもりなんだ……)

この表情の雪花には、今日はかなり翻弄されて理性の危機に晒されているから気が抜けない。吸いかけの煙草を揉み消しながら、表情には出さずに心構えをする。

「あぁ…。俺は、お前が全てだからな。他はどうでもいい」

ニヤリと笑んで視線を合わすと俺の首に両腕を回し、スルスルと甘えるように身を寄せてくる雪花の腰をグイッと抱き寄せる。

「    兄さん、大好きよ…」

俺の胸に顔を埋め、猫のように甘えてくる雪花の頤に指をかけ上向かせれば、その瞳はそっと閉じられて……誘われるように、俺は上体を屈めていった。


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Posted on 2010/05/25 Tue. 09:17 [edit]

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