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0525
ACT.157 バイオレンスミッション フェーズ4 続き妄想 1(日向ひなた様SS)  
ACT.157 バイオレンスミッション フェーズ4 続き妄想 1
「セツ…誰だ、そいつら。知り合いか?」
「さぁ…?知らないわ。でも、アタシとご飯に行きたいんですって。それから、その後に楽しいトコへ連れて行ってくれるらしいけど…?」
馴れ馴れしく肩を抱いている男を兄さんは射るような視線で見ているけれど、私はその男の手すら払おうとはせずクスクスと笑って答えた。
「ほぉ…」
長身の兄さんの見下すような視線に、男達は固まったように動かない。
「…… いくぞ、セツ」
「はぁ~い」
全くつまらない男達ね?やっぱり兄さんが一番素敵だわ!
スルリと男の腕から抜け出して、興味なさげに向きを変えた兄さんの左腕に甘えるように腕を絡める。
「兄さん、荷物は?」
「あぁ…配送を頼んできた。食事に行くのに邪魔だろう?」
腕を絡めた私に、フッと微笑んで歩調を合わせてくれる。
「ちゃんと返品したの?」
「……… あぁ。した」
「なんだかアヤシイ返事ね?本当にちゃんと返品してきたの?……他にも買ってきたんじゃないの?」
「………」
無言で返す兄さんの腕を引っ張るけれど小揺るぎもしない。
「ちょ、ちょっと待てよっ!」
すぐ後ろでさっきの男達の声がして、左肩を掴まれそうになる。
「汚い手でセツに触るな…」
けれどその男の手は、私に触れることなかった。私が抱きついていた兄さんの左腕が腰に回され、胸の中に抱き締められていたから。
決して大きい声ではない。けれど、獣が威嚇をするような低く鋭い声に気圧されたように私の肩を掴もうとした男は顔面を蒼白にして固まった。
「か、彼女は俺たちと食事に行くって言ったんだぜ?」
別の男が兄さんの迫力に気圧されつつも何とか声を発した。多分、リーダー格の男なんだろう。仲間内で格好が付かないとでも思ってるのかしら?……馬鹿な男。
「… セツ?」
野生の獣が一転、飼い犬のように穏やかな顔になり私を見る。
「……さあ?覚えてないわ。…それに、こんな男達なんてどうでもいいもの。兄さんが一番よ」
兄さんの腰に両手を回し、甘えるように上目で見ればクスリと笑む兄さんと目が合う。
「あぁ… お前が一番、可愛い。セツ…」
そう言って、私の頤に指をかけ額にキスをくれる。
(……っ。つ、つつつつつ敦賀さんってば……っ!)
そりゃ、カインと雪花は日系イギリス人の兄妹だけど…だけど…こんな街中で…。だ、ダメよ、キョーコ!私は今、雪花なんだから!恥ずかしがっちゃダメ!大好きな兄さんのキスよ?雪花ならどうするの?
「ふふっ。大好きよ」
両腕を伸ばし、兄さんの首へと回して頬にキスを返す。
「あ、あああああああんたら『兄さん』って呼んでるんだから、兄妹だろう!?」
人目も憚らない私達を指さし、男の一人が喚く。
「……兄妹だから?兄妹だって男と女だもの。セックスできるのよ?」
クスクスと笑い、兄さんにすり寄りながら告げると蒼白になる男達。
「コイツらヤバイよっ!」
私に馴れ馴れしく声をかけてきた4人の男達は、「覚えてやがれっ!」と芸がない上に、特に何もしていない私達には意味不明な捨て台詞を残して走り去っていった。
********
「… 雪花さん?」
食事をしてホテルへ戻った途端に、カインから敦賀さんに戻ったみたいで「セツ」ではなく「雪花さん」と呼ばれた。……もちろん、部屋へ戻った途端に雪花であるべき私が土下座したからだ。
「す、すすすすすみませんでした~~~っ」
思い出しても顔から火が出そうだわ。どうして私、あんなセリフを口にしちゃったのかしら?ううん…アレを口にしたのは、私じゃなくて「雪花」だけど…でも、つ、つつつつ敦賀さんの頬にキスだってしちゃったしっ!!
「セツ、顔を上げて?」
私の前に敦賀さん…ううん、兄さんが膝を着いて私を抱き起こす。
「セツ…可愛いよ…お前が一番だ…」
あまやかな笑みを浮かべて、私の瞳を真っ直ぐに見つめている大好きな兄さんに私が雪花としてできる事なんて…。
「私もよ?…兄さんが一番だわ…」
そう言って、背中に両手を回して抱きつく。胸に頬を寄せて甘えるようにして…。
「……セツ」
兄さんの手が背中に回され、ゆっくりと体重をかけてそのまま床に押し倒される。
「兄さん……」
背中に添えられていた手が外され、大きな手が頬を優しく撫でる感触が気持ちよくて私は瞳を閉じた。
ピシッ。
額に感じた鋭い痛みに驚いて瞳を開くと目の前には、眉根を寄せた兄さんの顔があった。
「最上さん…。あまり男を挑発するようなセリフと行動は慎んでね?」
(あれ…?敦賀さん、なの?)
いつの間にかカインではなくて、敦賀さんに戻っていてなんだか苦い表情を浮かべている。
「え…?あの…?」
訳が分からなくて首を捻っていると手をさしのべて、身体を起こしてくれる。
「…次は、止めてあげないからね?」
耳元で囁かれ、キョトンとしていると耳たぶに感じた濡れた感触。
「……っ!」
舐めたっ!つ、敦賀さんが私の耳を…舐めた~~~~~っ!
真っ赤になって耳を押さえるとクスリと微笑んで、もう一度囁かれる。
「……食べちゃうよ?」
真っ赤になってペタリと床に座り込む私をそのままに敦賀さんはバスルームへと向かう。
「……一緒に、入る?」
振り返り、悪戯っぽく告げられた一言に雪花でいなければならない事なんて頭からすっかり抜け落ちて叫ぶ事しかできなかった。
「……っ!いぢめっこぉ~~~~~~っ!!!」
敦賀さんは、笑いながらバスルームへと姿を消していった。
もう…もうっ!!どうなっちゃうのよ、今回のミッションは~~~~~~っ!!
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Posted on 2010/05/25 Tue. 09:25 [edit]
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